私のボスである北川教授とMahidol大学歯学部口腔内科准教授Waranun先生のご好意により、Mahidol大学歯学部の見学をさせてもらいました。
Mahidol大学はタイで最も古い歴史をもつ大学のひとつで、学生総数2~3万人の総合大学。特に医歯学教育はタイではもちろん東南アジアでのリーダー的存在である。
http://www.mahidol.ac.th/
BTS(モノレールのようなもの)でVictrory Monument駅まで行くと、あたりは学生風の若者が大勢降りて、駅前からバイクタクシーに乗ってそれぞれの目的地へ散っていった。
歯学部は駅から近いと聞いていたので、それっぽい方向へ歩く。
看板は色々出ているが、みんなタイ語オンリー。
周りの人に聞いても「あっち」と指差すだけ。
みんなが指差す方向にいくとそこは工事中であったが、脇道に人通りがあるようだ。
歯医者さんっぽいイラストのある看板があり、どうやらここが歯学部とわかる。
門番や警備員のような人も見当たらず、エレベーターや壁の表示も全てタイ語でフニャフニャ書いてあるのみ。
自力では到底Waranun先生に会えなそうなので、そこらを歩いている地元の学生さんにWaranun先生の名刺を見せて聞いてみると、Oral
medicine医局までわざわざ案内してくれた。しかし先生はどこかちがうところにいるらしく、そこまで連れて行ってくれた。案内してくれた方は台湾の人(タイ人と間違えるとは・・・)で、バイト先の小児DrO田先生似の補綴の先生とのことだった。
着いたところは、北大でいうところの共診のようなところで、学生が診療(ただし、P検・TBI・クリーニング程度)をして、ライターの先生がそれをチェックするといったものであった。Waranun先生はライターで大忙しであったので、我々が見学をしていると、勢いのあるおっちゃんが大声で話しかけてきた。
「見学か?どこから来たんだ?日本?俺は大阪大学にいたことがある!お前はDrか?専門はなんだ?口腔内科と口腔外科?OK、こっちに来い!」
言われるがままについていくと、どうやら小オペコーナー、靴を履き替える。北大と同様、若手がオーベンと一緒に智歯抜歯をしている。小オペ用ユニットは8台くらいで、半分くらいが埋まっている。患者には有名な僧侶も来ていた。使っている器具に大きな違いはないようだ。
おっちゃんに「フラッシュなしで写真を撮ってもいいか?」と聞くと、大声で「いいぞいいぞ、好きなだけ撮れ!ほら、もっと近くで!口腔内写真も撮れ!」
もちろんAwakeなので、患者さんにまる聞こえなんですが・・・
術野の写真は別に要らないんですが・・・
ところでこのおっちゃん、若Drたちがお伺いをたてていたので、どうやらライターのよう。しかも、聞くところによると、口外の教授だった・・・・
口外の教授はどこの国でも元気だなあと思いつつ、次に医局のようなところへ行くと、カーテンを開けると隣で全麻のオペをやっていた。
顔面骨折のようだ。鉤を引いているのはなぜか医科の麻酔科Dr。Main operatorはダブルライセンスらしい。別の部屋はDormitoryのような2段ベッドの部屋があり、散らかっている。
「ここは研修医の部屋だ!」
「いつも居るんですか?」
「いつも居る!24Hour!Everyday!」
住み込みのようだ。大変だが、北大でも口外の研修医は家に寝に帰るだけなので、院内にベッドがあるのは家賃がかからなくていいのかもしれない。
次に我々を案内してくれたのは、事務の国際係りというMr.Tomと去年まで新潟大学に留学していた6年生だった。
初めに放射線科に行くと、そこにはDental
CTがあった。日本の開業医が使うのと大体同程度のものであった。次に、小児歯科へ。かなり多くのユニットがあった。保護者と相談してレストレーナーや全麻などを併用するとのことであった。顔面補綴科ではエピテーゼにも力を入れており、UCLAとも連携しているとのことだ。一般診療室に行くと、そこは大きなフロアを仕切ってあり、保存・補綴・矯正治療が行われていた。
学生は5・6年でやはり北大同様、どういう症例を何ケース以上といったノルマがあるそうだ。ちなみに学生は全員制服。初めの何年かは別の新しいキャンパスで座学を受けて、臨床にあがると我々でいうところのKCのように長白衣を着られる。
ちなみにこれは開口練習器。ねじのように回して使うようだ。左は義眼。
次に「忙しい人なので、ぜひ会っておいたほうがいい」と最上階に行き、会議中の先生に会わせてもらった。彼が何者なのかは良く分からなかったが、みんなの雰囲気からすると、偉い先生のようだ。矯正の岡本先生に少し似ていた。
一通り見学させてもらったのち、今日はManaの目の調子が悪いから病院に行きたいんだと言うと、皆心配してくれ、Mr.TomおすすめのBumrungrad病院に行く事にした。
歯学部の冊子をもらった。Mahidol大学で独自に開発した材料や含嗽剤、ポータブルユニットなどが載っていた。タイでは田舎に歯科医師がおらず、王室の援助も受けて遠隔地に診療に行っているとのことだった。ちなみにバンコクは皆住みたいと思っているので沢山いるとか。工事中の病院前には地上17階、地下3階のタイ最大級のDental hospitalができるとのことだった。
今回、Waranun先生は実習で忙しい中いろいろと親切にしてくれ、他のスタッフたちもGuideしてくれ、皆親切にしてくれた。Thank you very much!
BTSのNana駅から歩いて15分、Bumrungrad病院に着いた。
“Is this a Hilton
hotel?“
というような超豪華、巨大な総合病院が下町のど真ん中にそびえていた。
レセプションはまるで高級ホテルのフロント!
アジア、欧米、インド、アラブ・・・いろんな国の人が患者として来ていた。ひっきりなしタクシーが止まる。
日本語専門のカウンターに行き、病状(片目が痛い)といい問診表を書くと、まず同意書(顔写真を撮っていいか)にサインしてイミグレのように写真をパチリ。次にまた同意書(治療に関してBumrungrad病院を訴えませんetc・・・)英語でもよかったが、せっかくなので通訳をつけてもらうことにした。
3Fの眼科に行くと、先生がお昼休憩に行っているからあとでまた来てとのことだった。院内にはマクド、スタバ他、カフェやレストランが沢山あった。我々はマクドへ。
また眼科に戻り、まずはバイタルサインのチェックを受けた。おそらく新患全員にやっているのだと思われる。次に診察室へ。タイ人のDrとタイ人通訳がいた。まず症状を説明。「まばたきしたり、目薬をさすと痛い」というと、通訳の女性がタイ語で話してくれる。
眼圧チェックを受けたのち、いわゆる視力検査。Drが何か言うと通訳が「上を見て」「下を見て」と日本語で指示。やがて、「上!」「下!」と通訳さん段々熱が入ってきた。「結膜炎です。特に右が強いようです」
日本語が通じるため、強気のManaは「いや、右は何ともなくて、左だけが痛いんですけど」というと、
通訳さん「左が痛いんだってよ!(タイ語で多分こんな感じで言っていた)」Drは「いや右が悪い」といい、診ようとしない。何か通訳さんも興奮気味だし、眼科Drがそういうんならまあいいかと、診察終了。
会計を済ませ、薬剤部へ。目薬と抗アレルギー剤を処方された。薬の袋がオシャレな紙のショッピングバッグだった。
この病院は恐らく王室の援助を受けているのだろう。普通の病院ならこんなところにコストはかけない。
さすが、King’s power!
帰りはBTSまで無料のシャトルバスで帰った。
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